54 大津 (Otsu)
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湖岸晴嵐

琵琶湖畔。右下の船着き場の対岸に白い倉の並ぶ辺りが大津宿。この1840年当時は戸数3600軒、旅籠屋70軒と近江では群を抜いて賑わう町。3里背後に人口50万都市の京を控え、諸国の物産が琵琶湖の水運で大津へ流れ込む。大津で市が連日立ち、市で捌かれた商品は牛車で京へ運ばれる。牛車の続々と行くその道は、山科街道とも呼ばれ、加茂川に架かる京の三条大橋の東詰めへ至ると、13日間の東海道旅の仕上げだ。


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