33 白須賀 (Shirasuka)
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汐見坂白帆

汐見坂の頂上より遠州灘を眺望する図。遠い沖には、大坂と江戸との間を物産輸送で行き来した回船の白帆。江戸へ向かった船は、江戸湾の奥で佃島のわきを通り、隅田の河口で積み荷を小舟へ移す。小舟は堀割を漕ぎのぼり、日本橋の東側一帯にあった問屋河岸で荷を陸揚げする。当時の大坂〜江戸間は約20日の航海。灘の清酒などは船で揺られて樽の香が酒中へトロリと移る。富士見酒と称して灘モノで飲るのが江戸の粋だった。


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