30 濱松 (Hamamatsu)
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旅籠屋街

浜松城下の旅籠街が描いてある。街道に面した各旅籠の敷居の位置へ注意を向けてほしい。一並び一列ではなく、前後左右に段差がある。これは防火対策の一環か。定火消出身の広重はわざわざこう描いた。江戸は1657年の明暦大火で焼失し、その後の都市再設計で生まれ変わる。その一つに、町中の道路角や横丁では家の庇先を2mほど引っ込めておき、火災混乱時用に道幅を確保した。関東大震災までは江戸の姿が残っていた。


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