梅干し作り
この図は、馬方の顔周りの色が、輪郭線から食み出ているはず。版木の色版と墨版とのズレが原因だ。多色版画の元となる版木には、一揃い全てに必ず彫師の手で、アテと呼ぶ位置合わせ用の突起が二カ所ずつ、関係が90度の向きに凸起で彫り残される。摺師はそのアテを頼りに一定サイズの紙をのせて一色ずつ摺り足して行き、一枚の絵として完成させる。何かで版木面を修正した折、アテの相互位置が狂ってしまうと、こうなる。