23 藤枝 (Fujieda)
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瀬戸川

右手に見えている簡易橋の一部が出水で崩れた後で、河人足が背負って渡す。過去の災害経験に学び、いつ落ちてもいいように造ってある橋。ところが、旅中の医師シーボルトは日本の架橋発想にヒントを得て「こういう橋は、戦争中にはヨーロッパでも、あまり広くない川なら応用できるかもしれない」と日記に渡河作戦を想定して記す。物騒この上ない欧州から来て、「日本はアジアでもっとも旅行の一般化した国」とも彼はいう。


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