江の島路分岐
東海道から江ノ島路が分岐する場所が描かれている。鳥居は江ノ島路に現われる一の鳥居だ。川向こうが藤沢宿。栄えた宿場町で、それには旅客の誘致目的で五十余軒の旅籠屋が置いていた飯盛女による陰の功績も大きい。藤沢市文書館の資料では、彼女らの年期は多くが6年以上。長い者では20年。十五六歳から身代金で農村から買われてきた。その無縁墓が三十九基、藤沢宿内の永勝寺に現在も残る。再び故郷を見ることもなく。