1 日本橋 (NIHONBASHI)

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朝晴毛槍

当時の徒歩旅は1日10里が普通で、夜明けの出発が常識。江戸の空もまだ白々明け。右から参勤行列がお国を指して日本橋を南へ渡りかかる。渡れば道は江戸で一番広い通り丁で、今の銀座八丁目へ続き、芝から東海道へと進んだ。だからこの橋は東海道の起点である。又同時にこの橋は、百万を越す江戸住人の胃袋へ供する魚介を、左手奥の西河岸町の市場から朝一番に魚屋が担ぎ上げてくる道筋でもある。朝日に富士が染まる頃。


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