友人の嶋田正文君が下記の『広重のカメラ眼』という著作を上梓した。
このサイトでは、彼が著作の中で使用した佐野喜版東海道五十三次の浮世絵56枚を掲載している。折しも今年(2001年)は東海道制定400年目である。


book cover(Designed by Takahashi Noriyuki)

定価2800円(消費税込み2940円)

発行元 沖縄図書センター(注文先) 

FAX098−857−7463(注文先ファックス番号)

ISBN4−89614−890−8

 


●広 重の東海道五十三次

浮世絵師安藤広重は、あの有名な保永堂版東海道五十三次を描いた後、その好評を受けて、いくつかの版元の依頼に応じて、生涯に20以上の東海道五十三次を描いている。

佐野喜版東海道も、その一つである。各図に狂歌が入っているので狂歌入り東海道とも言われている。ふつうの浮世絵より少し小さな版で刊行されたので人物のデティールなどはもの足りなさを感じる。

東海道五十三次の絵の中では、出世作である保永堂版が芸術的価値は一番高いと言われている。. 

なお保永堂版東海道の各作品は次のサイトに掲載されている。ご参考にしていただきたい。

UFJ銀行「広重と東海道五十三次」

●『広重のカメラ眼』(嶋田正文著)の紹介

この本は、佐野喜版五十三次の1枚づつを広重の眼になって、細かく鑑賞しています。同時に、明治初年に来日したモースが、「近い将来、この国のものは全て消え去るだろう」と述懐した”今は失せたモノの形”を広重の作品によって丹念に伝えています。

絵にある文物に対する博学な説明、絵にある人物の行動に対する深い洞察力、構図に対する視点など、興味をそそります。次に該当する人には参考になると思います。 

  1. 佐野喜版東海道(狂歌入東海道)の浮世絵を所持している人
  2. 東海道53次に興味を持っている人
  3. 安藤広重の絵が好きで、関心を抱いている人
  4. 広重の構図は素晴らしいと思っている人
  5. 江戸時代の運輸業を研究している人
  6. 江戸時代の街道での労働、風俗に関心がある人